細野豪志氏の離党を昨年の代表選挙から考えてみる。
暑中お見舞い申し上げます。
盟友だった長島昭久さんが4月に離党した。更に、何度も地元に入り私の応援を弁じてくれた細野豪志さんが今月に入り離党、あとに続く議員もいるようだ。
長島さんも細野さんも、恐らくあとに続くであろう離党者も、そして私も思いは同じだ。
つまり共産党と共闘しては政権政党になり得ない。外交安全保障分野で与野党で著しい違いがあっては政権政党になり得ない。憲法に反対ばかりで何の見識も持たなければ政権政党になり得ない。ところが、以上3つのあり得ない路線を現執行部がとっているという問題点である。
長島さんが離党する件は、私も本人と何度も話しているので、理解している積もりだ。先程の3つの問題点に加えて、最終的には都議選を巡る蓮舫執行部の迷走、無策を嘆いてのことと思っている。
他方、細野氏の離党は、本当に不思議だ。先の3つの問題点を共有し、離党するならば、前回の代表選挙でなぜ長島昭久を支援せず、蓮舫氏支持に回ったのか?
長島昭久は細野グループの支援を得られず、結局、代表選挙出馬を断念した。
当時の長島昭久の代表選挙出馬の旗は明確で、
という極めて単純明快な主張だった。
他方、蓮舫氏は岡田前代表の後継候補であり、岡田路線継承が自明であった。それを細野氏は推した。
細野氏側の反論としては、蓮舫氏は従前の方向転換を約束したはずだったが、代表就任後、守られなかった。だから代表代行を辞任した、と言いたい所なのだろうが、私からすれば、蓮舫氏という当時の勝ち馬に上手く乗っただけで、立候補を表明した長島の主義主張に対する共感やこれまで細野氏を支援してきた恩義も何も感じなかったとしか思えない。
大なり小なり党内の雰囲気も同様であり、細野氏の代表代行辞任を、仕方ないと感じた人は少ない。
もうひとつ。党の体質がおかしいから離党するという議論も成り立つだろうし、私も党の体質はおかしいと思う。しかし、細野氏は、そのおかしさにこれまで警鐘を鳴らした痕跡はなく、むしろ執行部に居続けた側である。役職にあり続けた側の人間が党の体質を云々することに胡散臭さを感じるのは私だけであろうか。
しかも、細野氏は今年に入り、静岡県知事選挙に出馬しようとした。その後、とみに自らのグループの代表を辞任している。なぜ静岡県知事選挙に出馬を画策し、関係者に根回しをしたにも関わらず断念したのか?出馬の意図や断念した理由を寡聞にして知らない。党内の政治基盤が崩れ、離党したがっているようにしか思えなくなるというものだ。
そこで出てきたのが都民ファーストだ。
細野氏にとって、日本ファーストは、党内の袋小路を抜け出す為の、いわば次なる勝ち馬としか思えない。必然的に、細野氏が向かう先はなんなのか、私は思わず警戒せざるを得ない。
さて、民進党の代表選挙である。久しぶりに党内で主流派、非主流派が交代しそうな選挙になる。そうせねばならない。
ASEAN、南シナ海行動規範で「法的拘束力」明記せず?
ASEAN諸国は、覇権が米国から中国に変わることを敏感に感じ取っているのかもしれない。そして、それでも構わないと感じているのか?
つまり、米国は自国の価値観を押し付け、覇権国家としてお節介以上の存在であったかもしれない。
日本が時として米国に複雑な思いを抱くように、ASEAN諸国がそう感じているとすれば、理解できる。
他方、時として歴史カードを切りかつ反日教育を徹底している中国政府の姿勢、あるいは在日米軍という特殊な条件は、ASEAN諸国には全く無い。
それは、翻って覇権国家が米国から中国に変わるだけだ、という意識をASEAN諸国が持つのも当然かもしれない。
ここに、ASEAN諸国は外交上、中国に対して、日本と共通の認識を持たない事態は容易に考え得る。
日本は、油断してはならず、冷徹な外交戦略が求められる。
中国、北朝鮮への制裁強化決議について
北朝鮮のミサイルの命中精度はそんなに高くなく、標的への誤差は数百メートル単位とされる。しかし、核弾頭がミサイルに装着されるとなれば、被害は恐ろしいまでに拡大する。命中精度は低くても、だ。
核開発は、ミサイルの脅威から更に次元の違う脅威になる。
だからこそ、アメリカとその同盟国だけでなく、中国も本気を出さざるを得ないはずだ。
北朝鮮というと孤立しているイメージが日本には強いが、実は約160ヶ国と外交関係を持つ国際社会の一員である。日本が経済制裁を行って以降、中国との貿易額は最低4倍以上、中国からの投資額は40倍以上になる推計がある。
中国が本気を出せば余程の制裁につながる。中国の制裁強化を率直に評価したい