サウジアラビアから考える日本のミサイル防衛
イエメンから発射されたミサイルがサウジアラビア首都上空で迎撃・破壊されたと報道がなされた。
サウジアラビアはこれまでも、イエメンから発射されたミサイルをアメリカ製の地対空誘導弾パトリオットで迎撃・破壊してきたが、ミサイルがこれほどまでに人口密集地まで近づいたことはほとんどないということだ。
朝鮮半島で有事となれば、当然人口密集地帯だらけの日本ではかかる事態を想定しなければならない。
パトリオットミサイルの残骸の影響まで考慮する必要がある。
日米首脳会談ではアメリカの武器購入についてトランプ大統領の政治的な発言が注目されたが、事実、日本はアメリカの高価な迎撃システムでミサイルの脅威に対処することが現実的だろう。
イージスミサイルもバージョンアップされる都度、高価な支払いが発生するが、自国で開発する負担に比べれば、まだマシと言ったところか。
ミサイル防衛システムの整備には単なる武器としての能力のみならず、迎撃するための法制度の整備も必要であり、こちらも立法府として早めの対処が必要だ。
我が国領域への実質的な脅威がなければ何もしない、という態度は、一見合理的に見えて、上空を飛ぶミサイルに何も対処しないという不可解な行動につながっていることも認識すべきである。