日経平均株価は16連騰と個人投資家の育成。
日経平均株価は16連騰したが、今や株価の裏には日銀の存在があるのが常識だ。
黒田総裁が非伝統的手法として実行した日銀のETF(Exchange Traded Fundの略で、「上場投資信託」) 買入れのお陰で日銀は既に株式市場の時価総額の3%超を保有するに至っている。
9月の解散決定以来、外国人投資家の買いが久しぶりに入ったが、それまでは外国人投資家の売りを日銀が吸収しながら株価操縦している様な状況だった。
これと連動しているのが、言わずもがなGPIF(厚生年金と国民年金の年金積立金を管理・運用する機関)である。
日銀が株価を買い支えるとGPIFも運用益が出る。
これぞ究極の持ち合いだが、市場には参加者が多いからこそ健全なプライシングが働くことになる。さて事実上の官製相場がどう推移するのか見物だし、黒田総裁が交代となれば、市場に思わぬリスクが生じるだろう。
日本は超デフレの中で世界に先駆けて企業の体質強化が図られてきた。それが株式市場に織り込まれてほしいものだが、それはやはり貯蓄から投資の流れがあって、個人投資家が育って初めて成し遂げられるものだと思う。
NISA(Nippon Individual Savings Accountの略、個人投資家の税制優遇制度)、積み立てNISAなどの試みは評価するが、結局日銀に支えられている現状を金融庁は何と心得るのか!
もっと大胆に政策を進められないのか、と思う。