TPPから離脱する米国、グローバリズムによる日本の利益と疲弊
明日は米山隆一知事と自民党の高鳥修一衆議院議員とのパネルディスカッションが開催される。連合新潟の斎藤会長からの呼び掛けで珍しい顔合わせが実現した。
高鳥衆議院議員が甘利氏の代わりに署名して以降、世界の自由貿易を取り巻く環境は一変した。
トランプ大統領の登場である。
連日報道されるトランプ大統領とアメリカの動向を見せられると、いよいよ既存秩序が崩壊しつつあると感じざるを得ない。
アメリカが我々に押し付けたきたいわゆるグローバリズムの再編が起こる。そもそもアメリカからやってきたグローバリズムに我々は丁寧に、迅速に対応してきた。
その対応力は目を見張るもので、蓋を開けてみれば、グローバリズムを拡げてきたアメリカこそ、グローバリズムで最も疲弊してしまったのだ(製造業労働者比率は年々低下し、白人中年の死亡率は近年上昇している)。だからアメリカがもっと利益を得る為に世界を再編するつもりなのがトランプ大統領である。
とすれば、2国間の貿易交渉など、TPPより厳しくなるに決まっている。それも日本の対応力というお家芸で凌げるのか?
日本は日本で少子高齢化という構造問題を抱えている。女性の活躍でも何でもいいが、放置は許されない。逆にこれさえ何とかなれば、という思いもある。
言論の自由
中国の国家観光局の報道官が中国国内の旅行会社に日本のアパホテルを使用する旅行商品の販売や宣伝を中止するよう求めたと新聞報道がありました。
訪日観光客にもアパホテルボイコットを呼び掛けた模様。それどころか中国大手旅行サイトでは既にアパホテルが予約出来ない状態が続いているとのこと。
中国報道官は「日本側と友好的に交流したいが、歴史を歪曲し、中国人の感情を傷つける挑発行為を決して許さない」と発言しています。
もし、報道官の言う通り、「友好的に交流したい」ならば、私はこう言いたい。
歴史には様々な見方があり、政府が押し付けるものではなく、押し付けられるものでもない。そもそも言論の自由があり、政府はそれを保証こそすれ、一方的な見解で他の見解を強く非難することこそ、友好的ではない証拠だ、と。
アパホテル側も、事実と異なると言うならば、参考にするから資料を提供頂きたい、とまで謙虚に言明している。
もし、一連の中国政府の姿勢で、日本政府が変な圧力をアパホテル側に掛けたとしたら、私たちは、言論の自由に対する挑戦だ!と認識すべきである。
大人の対応
毎年この時期になると各地で出初め式が開催される。雪国以外の地域では例年と変わらない出初め式だったかもしれない。
しかし今年の新潟は雪も降らず、異様に天気に恵まれた出初め式となり、かえってこの天候不順が失火につながらないかと不安になってしまった。
その出初め式後の新年祝賀会でのこと。
参加者消防団員から「わしおさん韓国どう思うね」と呼び止められた。
韓国とは1965年の日韓基本条約で国交を正常化した。またその際、日本の援助に加えて、両国間の財産、請求権一切の完全かつ最終的な解決が確認されている。
朝日新聞の誤報により著しく国家としての名誉を傷つけられているが、それでも戦時中の人権侵害を重く受け止め、河野談話の歴代政府の継承、アジア女性基金の創設を行い、これ以上ないほど隣国への配慮を行ってきた。
そして、極めつけは、韓国政府が元慰安婦支援のため設立する財団に日本政府が10億円拠出し、両国が協力していくことを確認し、慰安婦問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認した2015年の合意だ。
これまでの経緯を踏まえ、日本政府の誠意を踏みにじる行為に対しては、断固とした態度をとるのが大人と思量する。
現政府の対応を評価する。
このような非礼に対して、いつまでも甘い態度でいることは許されない。
我々は、我々の誠意を踏みにじった隣国を、いつまでも忘れてはならない。2度と甘い顔を見せてはならない。